歴史的名品を解体し、変身させる。KARHUとEGが仕掛ける実験的コラボ第3弾。

スポーツブランドの歴史と、デザイナーの歪んだ愛情が出会うと、何が起こるのか。〈KARHU(カルフ)〉のアーカイブに〈ENGINEERED GARMENTS(エンジニアド ガーメンツ)〉の鈴木大器がメスを入れたら、かつてのランニングシューズが「スキースリッポン」へと変貌を遂げてしまいました。

MESTARI SLIP-ON EG ¥22,000

今回で3回目となる本コラボは、ブランドの文脈を都合よくつまみ食いする、実に面白い試みです。

今回のベースは、KARHUの代表作「メスタリ」で、本来なら疾走感のあるスニーカーであるはずのこれが、鈴木氏にかかると、80年代のクロスカントリースキーシューズという異端な構造を取り込むことになります。

仕上がりは一言でいうなら「実験的」。特徴的なアッパーカバーをガバッと被せ、フック&ループで留める構造になっています。

でも、そこにあるのは無機質なプロダクトではなく、ヘアリースウェードやナイロンが複雑に混ざり合う、クラフト感たっぷりの姿。履き口の内側には贅沢にレザーをあしらい、クッション性に優れたインソールまで仕込むという、外見の奇抜さに反する過保護なまでの快適性が用意されています。

タンに並ぶのは二つのロゴ。互いのアイデンティティがぶつかり合って削れるのではなく、新たな機能美へと昇華していく様子が足元から伝わります。

スニーカーに「履き心地」以上のエンターテインメント性を求めるなら、これ以上の選択肢はそうそう見当たりません。遊び心と本気度が混ざり合うこの一足、春の足元の本命にどうぞ。

Instagram:@engineered_garments_tokyo


【問】ENGINEERED GARMENTS TOKYO(エンジニアド ガーメンツ 東京店)/03-6419-1798