アウトドアやフィッシングのギアを街着にするノリに対して、少しお腹いっぱいな気分があったのも事実です。スペック自慢ばかりが先行していたり、どれも似たような落ち着いたアースカラーに収まっていたりするのを見ると、どこか冷めた気持ちになってしまう瞬間があります。
ただ、このふたつのタッグだけは完全に別枠。140年以上の歴史を誇る〈HELLY HANSEN(ヘリーハンセン)〉と、東京のストリートで謎めいた存在感を放ち続ける〈Chaos Fishing Club(カオス フィッシング クラブ)〉。唸るしかなかった前作を経て届いた第2弾も、やっぱり素通りできません。
本来なら荒波に揉まれる本職のアングラーを守るためのガチガチの機能を、東京のストリートでスケートボードをプッシュする連中がさらりと日常着へハックしてしまう。このアンバランスな距離感こそが、このコラボレーションの一番面白いところです。
HH×Chaos Fishing Club Jacket ¥59,400
街着として考えるとジャケットの防汚・耐水素材に防水透湿の切り替えなんて、渋谷や原宿のコンクリートの上では完全にオーバースペック。とはいえ、深いオーシャンネイビーのマットな質感と独特のギミックを見せられると、理屈抜きで袖を通したくなってしまいます。
HH×Chaos Fishing Club LIFA Storm Piste ¥26,400
HH×Chaos Fishing Club LIFA Storm Shorts ¥17,600
一方で、最も現実的にヘビロテしてしまいそうなのがピステとショーツのセットアップです。肌面にポリプロピレンを使った2重織りの生地は、汗をかいても肌離れが良くて常にドライ。雨の日の釣り場はもちろん、蒸し暑い夜にだらだら滑ったり歩き回ったりするのにも間違いなく重宝します。
HH×Chaos Fishing Club Tee ¥9,900
沖縄の漂着ペットボトルを原料にしたというTシャツも、エコを全面に押し出す説教くささがなくて好印象。タフで肉厚なボディに吸汗速乾性を混ぜてくるあたり、日常着としてのツボをよく分かっている安心感があります。
HH×Chaos Fishing Club Cap ¥8,800
ただ、首筋を覆うロングサンシェードが付いたキャップに関しては、正直なところ街中でかぶるには少し勇気が要ります。完全にオフショア仕様の見た目ですが、この過剰な本気度をストリートのスタイルにどうやって落とし込もうかと考える時間すら、なんだか楽しく思えてくるから不思議です。
必要最低限の機能だけでいいなら、ファストファッションで問題なし。それでも、機能が無駄に尖っていて、そこにカルチャーの匂いが乗っかっている服にどうしても惹かれてしまいます。
海に行く予定がなくても、街の中で本気のギアを着崩す面白さを実感できるラインナップが揃ってます。
【問】ヘリーハンセン原宿/03-6418-9669/http://www.goldwin.co.jp/hellyhansen/