あなたはどのくらい本を読みますか？ 昔はよく読んだけど、今や仕事や家事に追われて全く読まなくなってしまった人も多いのでは。活字離れが進むなか、「休日の読書」にぴったりの本を紹介し、改めて読書の魅力を再発見するためのコラム。今回は『LAST BOOK 90s URAHARA ARCHIVES』。
BOOK TITLE
『LAST BOOK 90s URAHARA ARCHIVES』。
90年代、裏原宿。その名を耳にするだけで、胸が高鳴る世代は少なくないだろう。ストリートファッションが、単なる流行を超えてカルチャーとして確立された、あの熱狂の時代。その震源地とも言える裏原宿のすべてを詰め込んだ『LAST BOOK 90s URAHARA ARCHIVES』が、ついに姿を現す。
著者は、90年代カルチャー研究の第一人者、AKIRA氏。長年にわたり裏原ファッションを追いかけ、その変遷を肌で感じてきた人物だ。彼が情熱を注ぎ込んだ本書は、単なるアーカイブ写真集ではない。当時の空気、熱気、そして創造性までもが封じ込められた、タイムカプセルのような存在だ。
手に取ると、まずその重みに驚くだろう。全3冊、A4判176ページ×3。ずっしりとしたボリュームは、90年代裏原宿の熱量をそのまま伝えているかのようだ。そして、それらを収めるのは、特製のアクリルボックス。まるで博物館に展示される美術品のように、大切に保管されるべき記憶の結晶なのだ。
ページをめくると、A BATHING APE、GOODENOUGH、UNDERCOVERといった伝説的なブランドのアイテムが目に飛び込んでくる。それらは時代のアイコンであり、自己表現の手段であり、そして何よりも、あの頃の若者たちの夢と希望を象徴するものだった。
本書には、全国から集結した30名を超えるトップコレクターたちの秘蔵コレクションが惜しみなく掲載されている。中には、市場に出回ることのなかったレアアイテムや、関係者しか目にすることのできなかった貴重なアーカイブも含まれているという。その総額は、なんと1億円を超えるとも。
『LAST BOOK 90s URAHARA ARCHIVES』は、ファッションの歴史を語る上で欠かすことのできない一冊である。それは、90年代裏原宿を知る世代にとっては、青春時代の記憶を呼び覚ます特別な書物であり、若い世代にとっては、日本のストリートカルチャーの原点を学ぶための教科書となるだろう。
今、再び、あの熱狂を体験する。
memo
LAST BOOK 90s URAHARA ARCHIVES
価格：￥39,600
出版社：LAST BOOK事務所
事務所
先行予約受付中：8/31（日）19:00まで
https://neutralbuzzreaction.com/
※本書は先行予約のみでの販売となる（一部ディーラーにて2025年11月以降に販売予定）