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今から半世紀前、厚い生地を織れるようにつくられた「豊田自動織機G3型」。現存する機械はほとんどなく、メーカーにすら資料が残っていないという。これは豊田自動織機製作所(現・豊田自動織機)の創業者であり、トヨタグループの創始者でもある豊田佐吉によって1924年に作られたものである。

この日本最初期につくられた力織機は、当時世界一の性能を誇ったとされるG型自動織機の後継機として開発。薄手から厚手まで非常に多彩な生地を織ることができるようになっており、唯一無二のパフォーマンスを誇っていた。

その後、仕上がりの正確性や生産スピードの早さが求められていく市場に応え、力織機の技術革新は留まることなく進んでいく。その結果、メンテナンスに手間を要し、稼動の際に多大な労力がかかるうえ、1時間に5mほどしか織れないほど生産効率が低い“G3”は、次第に時代の影に埋もれていくことになる。

アメリカ服飾史におけるデニム黄金期の1950年代を支えた力織機。その稼働期間は短かかったものの、独特のざらつきや糸のムラ具合、荒々しさが残るワークウェアを編み出せる唯一無二のマシンとして印象は強く、作り手のなかで語り継がれていた。

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そんな伝説の“G3”を稼動させ、今回オリジナルデニムを製作した岡山の老舗ブランドSTUDIO D’ARTISAN(ステュディオ・ダ・ルチザン)。経糸のテンションをあえて緩めながら織り上げる、“ダラシ織り”と呼ばれる織り方によって、現代のマシンでは表現できない微妙なムラやざらつきを再現している。

G3SpecialJeans ¥23,800+tax

こうして現代の機械で織った均一で美しいデニムとは異なる、デニム本来の武骨な雰囲気を纏ったジャケットやパンツが完成した。日々ハードな仕事をおくるブルーワーカーたちに欠かせなかった、1950年代から1960年代のデニムが現代に蘇ったことになる。

このG3は、いまでは部品の調達が難しく機械のメンテナンスも困難を極める。それだけに、同じデニムを今後つくり続けられるという保証は一切ない。まさにいま、手に入れて置くべき珠玉の1本なのだ。


【問】ステュディオ・ダ・ルチザン・インターナショナル/06-6536-6328/http://www.dartisan.co.jp

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